MENU

客家のアドン 2008/02/23



アドン。

怪獣のような名前だが、人間である。

今から年前、初めて深センに来た時、

空港付近で知り合った白タクのドライバーだ。



中国で最も治安が悪い広東省、

頼れる友人が一人もいない状態でのスタートだった。

彼と共に広東省を走り回った。

中国語が下手だった当事、

私の代わりに飛び込み営業の先発隊をさせたこともあった。

一緒に酒も飲んだ。

航空券を買う金がなくなり、借りたこともあった。

空港で警察の車に挟まれ、

別々のパトカーに乗せられて尋問されたこともあった。
深センは流しのタクシーが少なく、ドライバーの質も悪い。非合法だが総じて白タクの方が安全で快適。事前に打ち合わせをしていなかったにもかかわらず、パトカーの中で1時間以上も警察の尋問を受けても「友人である」という主張を堅持したことで彼は私に絶大の信用を寄せてくれているようだ。もし捕まっていたら投獄され、出獄後も生涯免許を取れなくなるところだったようだ。

代わりに行かせた中国人社員の不正を報告してくれたこともあった。
金額がいつもより高いので電話したところ、領収書を多めに渡すように指示されたと教えてくれた。


年間お互いに積み上げてきた歴史と信用。

彼がいたから安心して広東省に来る事ができた。


この男、客家である。漢民族であるが、食事や言葉なども異なる独自の文化を持っているらしい。歴史に名を残す有名人の多くが名を連ねるプライド高き集団だ。アドンは8年間一度も時間に遅れたり道に迷ったことがない。客家に対する印象は彼によって美化された。背景は客家の老房子。




深センに事務所を借りた。

社員を雇い、教育も済ませた。

アドン、ずいぶん待たせたな。

これからもよろしく頼みます。

Page Top